


新作でTwitter,はてな,Google Readerから横断的に情報収集し、マルチポストするアプリを作っているのですが、そこでTwitterのリプライPush機能を実装したので、Push Notificationを実装する方法をまとめてみます。
Push Notificationの流れ
Push Notificationに関する登場人物は、- iPhone
- Apple Push Notification Service(APNs)
- Provider
iPhoneはいわずもがな、みんなの手元にあるiPhone。APNsはAppleが用意しているPushしてくれるやつです。Providerは、開発者が用意するもので、こいつがPushしたい情報を送る役割を持ちます。
この3者間でのデータの流れは大きくデバイス登録とPush通知の2つのフェーズに分かれます。
デバイス登録
デバイス登録フェーズではAPNsへPush通知するiPhoneを登録します。このときAPNsから一意なデバイストークンが発行され、これをProviderが保持することで、Push通知を送りたいiPhoneをProviderが特定できるようになります。流れはこんな感じ。
- iPhoneにアプリをインストール
- アプリ起動時にiPhoneからAPNsへデバイスの認証通知をする
- APNsから認証されると、デバイストークンを受け取る
- iPhoneからデバイストークンをProviderへ送る
Push通知
Push通知フェーズでは、ProviderからAPNsへPush情報と共に認証情報を送ります。APNsから認証されると、送信先iPhone宛にPush通知が送られ、晴れてiPhone上であのAlertが表示されるようになります。流れはこんな感じ。
- 任意のタイミングでProviderからPush情報と認証情報をAPNsへ送る
- APNsから認証されるとiPhoneへPush通知が送られる
- iPhone上でポップアップ!
鍵を作る
デバイス登録手順1のアプリインストールは飛ばすとして、2のiPhoneからAPNsへデバイス認証通知をするためには、鍵が必要です。なのでApple Developer Connection – iPhone Dev Center – Overviewへ行って鍵を作りましょう。
手順はこんな感じです。
- 左メニューApp IDsからNew App ID
- Descriptionには自分のわかりやすい説明を
- Bundle Seed IDはGenerate NewでOK
- Bundle Identiferは*は使えません。net.longearth.earth等、一意な値となるようにドメイン名を逆から綴ったものにしておく
- 以上を入力してsubmit
- App IDsのManage画面で登録したApp IDのConfigureリンクを押す
- ひとまず開発用の設定をするため、Development Push SSL CertificateのConfigureを押す
- Lightbox風に鍵作れといわれるのでキーチェインを起動
- キーチェーンアクセス→証明書アシスタント→認証局に証明書を要求…
- ユーザのメールアドレスは登録したメールアドレスを
- コモンネームは他の証明書の時と同じ名前を
- ディスクに保存をチェック→続ける→保存
- ブラウザに戻りContinueを押す
- さっき作った証明書を選択してGenerate
- 認証されたらContinue
- Downloadなうして、Done
- Lightbox風が終わるので画面上でステータスがenabledになっていることを確認
- ダウンロードした証明書をダブルクリックしてキーチェーンに保存
- キーチェーンの「自分の証明書」分類にあるApple Development Push Servicesを選択して、メニュー→ファイル→書き出す…→保存(apns-dev-cert.p12)
- 同様にキーチェーン画面からApple Development Push Services横の三角を開き、秘密鍵を選択→メニュー→ファイル→書き出す…→保存(apns-dev-key.p12)
ここまでがApple上のドキュメントに書いてあるのですが、p12ファイルとやらをどう使えばよいのかよくわからないので、pemフォーマットに変換(正直この部分はわかってない。男は黙って以下のコマンド群を打ち込む。)
- openssl pkcs12 -clcerts -nokeys -out apns-dev-cert.pem -in apns-dev-cert.p12
-
openssl pkcs12 -nocerts -out apns-dev-key.pem -in apns-dev-key.p12
- openssl rsa -in apns-dev-key.pem -out apns-dev-key-noenc.pem
-
cat apns-dev-cert.pem apns-dev-key-noenc.pem > apns-dev.pem
鍵ができたら、ここで作成したApp IDを指定したProvisioningファイルを作成して、Xcodeにインストール。code signに設定しておくことも忘れずに。
デバイス認証通知
認証通知は簡単です。UIApplicationのregisterForRemoteNotificationTypes:で通知処理を設定します。これだけでcode signされた内容でデバイス認証しに行く様子。アプリ起動直後あたりに仕込んでおきます。ちなみにここでPush時にバッヂ表示させるか、音をならすか、アラート画面を出すかを選択できます。以下はすべてを通知させるような例。- (void)applicationDidFinishLaunching:(UIApplication *)application {
[[UIApplication sharedApplication]
registerForRemoteNotificationTypes:
(UIRemoteNotificationTypeBadge|
UIRemoteNotificationTypeSound|
UIRemoteNotificationTypeAlert)];
// 他の処理...
} |
デバイストークンを受け取る
APNsから認証されるとデバイストークンを受け取ることができます。認証後はUIApplicationのapplication:didRegisterForRemoteNotificationsWithDeviceToken:メソッドが呼ばれるのでここで受け取ります。- (void)application:(UIApplication*)app
didRegisterForRemoteNotificationsWithDeviceToken:(NSData*)devToken{
NSLog(@"deviceToken: %@", devToken);
self.devToken;
[self sendProviderDeviceToken:devToken];
} |
sendProviderDeviceToken:メソッド内でProviderへデバイストークンを送る処理をしています。NSLogで送られてきたdevTokenをログ出力してますが、このとき表示される32バイトの値がデバイストークンです。後のproviderでのテストのために控えておきます。
認証エラー時は以下のメソッドが呼ばれます。
- (void)application:(UIApplication*)app
didFailToRegisterForRemoteNotificationsWithError:(NSError*)err{
NSLog(@"Errorinregistration.Error:%@",err);
} |
code signが間違っている等、分かりやすい日本語で表示してくれているので助かります。
Providerへデバイストークンを送る
ここは好きなようにProvider宛にデバイストークンをPostしてあげてください。ちなみにこんな感じでポストできるはずです。
- (void)sendProviderDeviceToken:(NSData *)token {
NSMutableData *data = [NSMutableData data];
[data appendData:[@"device=" dataUsingEncoding:NSUTF8StringEncoding]];
[data appendData:token];
self.request = [NSMutableURLRequest requestWithURL:[NSURL URLWithString:@"ホスト名"]];
[request setValue:@"application/x-www-form-urlencoded" forHTTPHeaderField:@"Content-Type"];
[request setHTTPMethod:@"POST"];
[request setHTTPBody:data];
[NSURLConnection connectionWithRequest:request delegate:self];
} |
サーバ側では、このデバイストークンを控えておきます。実用的な所でいうと、このデバイストークンと何かしらのユーザを識別するIDをサーバへ送ることになると思います。
ここまでで、デバイスの登録が完了です。
ProviderからAPNsへPush通知を送る
ProviderからAPNsへの通知は以下のようなフォーマットで送る必要があります。
始めの3バイトは固定で、0,0,32。16進では0×00,0×00,0×20です。その後デバイストークンと続き、0×00,送信データサイズ、送信データという流れです。
このあたりはバイナリにまとめたものをファイルに書き出し、ターミナルから
xxd ファイル名
として中身を確認することをおすすめします。アプリ側のNSLogで出力したデバイストークンは16進表記なので、その値がきれいに上のデバイストークンの場所に収まっていればだいじょぶだと思います。
送信処理をrubyで書くとこんな感じです。以下のスクリプトを実行する時は、作成した証明書と秘密鍵を同じディレクトリに置いておいてください。
#!/usr/bin/ruby require 'openssl' require 'socket' device = ['デバイストークンのバイナリ値'] socket = TCPSocket.new('gateway.sandbox.push.apple.com',2195) context = OpenSSL::SSL::SSLContext.new('SSLv3') context.cert = OpenSSL::X509::Certificate.new(File.read('apns-dev.pem')) context.key = OpenSSL::PKey::RSA.new(File.read('apns-dev-key-noenc.pem')) ssl = OpenSSL::SSL::SSLSocket.new(socket, context) ssl.connect payload = <<-EOS { "aps":{ "alert":"New Message!", "badge":1, "sound":"default" } } EOS (message = []) << ['0'].pack('H') << [32].pack('n') << device.pack('H*') << [payload.size].pack('n') << payload ssl.write(message.join('')) ssl.close socket.close |
上の例では、Alert表示に”New Message!”を出して、アプリアイコンバッヂに1を表示させ、デフォルトの音をならすような通知設定をしています。設定方法の詳細はApple Push Notificationサービス プログラミングガイドにあります。
証明書と鍵さえ正しいものを使っていれば、ローカルのmacからでもPushすることができるので、ローカルでごにょごにょ確認するのがいいと思います。ここまでくれば、送る相手のデバイストークンさえ分かればPushできるので、登録されたデバイストークンを全取得する方法を用意しておけば、ローカルから最新情報告知なんていう使い方もできそうです。
特に気の知れた相手のデバイストークンが分かっていれば、「うんこ」なんて通知もできてしまいそうです。もちろん自重します。絶対。
これから
あとはアプリの任意のタイミングで上記のように送りたい相手のデバイストークンを取得して、メッセージを送信することでPushすることができます。麻雀アプリなら上家がパイを切った後に、Providerへ通知させて、次の相手のデバイストークンを引っ張ってきてPushという形になるでしょう。
Twitterのリプライ通知をどのようにしようかすごく悩んでいたのですが、Stream APIが使えそうです。
Twitter API Wiki / Streaming API Documentation
試してみた所、まだアルファテスト版ということでだいぶ不安定な気もします。Twit Pushとかどうやっているのか気になります。
長いことおつかれさまでした。
しかし、めんどくさい。
もうちょっと楽にできないかな。
参考
後で気づいたけど日本語のドキュメントがあった。iPhone Dev Center
cocoa*life – Apple Push Notification Serviceを利用した、iPhone クライアントと、Rubyによるサーバの作成。
How to build an Apple Push Notification provider server (tutorial) « Boxed Ice Blog






